体外受精の過ごし方 ③採卵後~の過ごし方
痛くて恐ろしい採卵を終えた翌日以降。
注射でお腹がパンパンになるのも、痛い思いをするのも、これで終わりだ!と気を抜いていたら、大間違い…
意外と、その後の方がお腹が張って大変でした。
【卵巣過刺激症候群になった】
卵巣を刺激して卵子を育てると、「卵巣過刺激症候群」というものになります。
これは、少なからず、なります。
なっても、軽度~中度ならそのまま放置。もしかなり重症化してしまった場合は、緊急入院の可能性があるそうです。
これは、体外受精をスタートするか否かのタイミングで院から説明を受けます。
うちのクリニックでは4年前に一人だけ入院者が出てしまいました、とのこと。
母体が若くてAMH値が高く、一度に20個近い卵子が育ってしまうような人は重症化する可能性がありますが、私のようにAMH値が低い30代半ばは、まず大丈夫ということです。
嬉しいような、悲しいような…
採卵後は、卵子が8個外へ出た分、張ったお腹が元に戻ったように感じました。
これでもうスッキリだ!と油断したのですが、卵巣過刺激症候群は、採卵後になるものでした。
採卵前までに何度もしていた注射の効果は、注射を止めた後も数日持続するそうです。
採卵時には小さすぎて採れなかった残りの卵子たちが、栄養を得てグングン大きくなるのだそうです。
【心配で駆け込み受診した】
採卵後は、10日後に、受精~培養の報告のために一度来院すれば、あとはお休みというスケジュールでした。
しかし、採卵2日後頃から、お腹が益々大きくなることが不安だったのと、2日後に出血があり、慌てて病院にかかりました。お腹も少し痛かったです。
出血と言っても、量は少ないし、鮮血ではなく茶色いシミ程度だったのですが、念のため。仕事後に駆け込み受診しました。
内視鏡で見ると、右の卵巣は45ミリ。左の卵巣は61ミリ。
通常は、それぞれ親指の爪くらいの大きさの卵巣が、そこまで大きくなっていました。そして、3日目~4日目にかけては、もう少し大きくなる可能性があるとのこと。
でも、この程度は「普通」で、よくある範囲で心配ないそうです。
100ミリを超えてくると、注意が必要だけど、この大きさなら大丈夫と言われました。
出血も心配ない範囲で、実際に針で穴を開けて採卵したので、多少は出血するものだそうです。
先生が言った通り、お腹は採卵後3日目あたりが最大に。
最終的には妊婦だな、と思うくらいの大きさ。人前に出たら、妊娠した?と聞かれそうで怖かったです。
【その後は、なんでもなかった】
卵巣過刺激症候群は、次の生理が来ると良くなるそうです。
採卵後一週間くらいで生理が来ると言われており、本当にそうでした。
感覚としては、採卵5日後くらいからは体の調子も戻ってきた感じです。
採卵翌日も、特に痛くて動けないとか、お腹が苦しくて困る、というような日常生活やいつもの仕事に差し支えるような症状は出ていませんでしたが、私はビビりなので、無駄にビクビクと過ごしてしましました。
採卵のため卵巣を注射で刺激しているので、この周期では胚移植をせずに、一周期休ませてから移植になります。これが「凍結」胚移植というやつです。
体の状態が整って妊娠しやすい体になるまで凍結しておいてから戻す、ということです。凍結せずにそのままの周期で戻す新鮮胚移植よりも妊娠率は高いと言われています。
私たちは、大変ありがたいことに5個の受精卵ができ、全てを無事に凍結できました。
そして、次の生理が来るまでのんびり待ちました。
結果的には、クリニックのGW連休と次の生理が重なってしまい、胚移植に進めず足踏み。
採卵したし、受精卵が出来たんだから、早く移植したい!という焦る気持ちでした。
この待たされている感じが、結構なストレスでした。
④につづく