不妊治療は仕事と両立できるか?両立するための3つのポイント【病院編②】
検査~人工授精までは、クリニックによっても通院回数はあまり差がないと思います。
検査は、生理の周期に合わせて行く必要がありますが、どうしても仕事の都合がつかない時は、単に一周期先送りにすればいいのです。
色々なタイミングで検査をするので、一か月以内!と決めつけずに2~3か月余裕を見て通えば、十分両立は可能だと思います。
人工授精も、クリニックによる通院回数の差はあまりないと思います。
自然妊娠と同じプロセスで、排卵するタイミングで精子を戻すので、排卵のタイミングを知るための内診一回と、人工授精当日の一回の計2回。
生理の周期が不順で排卵のタイミングが分かりにくい人は、内診の回数が増える場合があると思います。
大きく差が出るのは、やはり体外受精だと思います。
ここからは、クリニックによって考え方や方針が全く違います。
【ポイント③ 病院編:体外受精の方針】
(採卵の方針)
私は刺激法(ショート法)を勧められ、そうしました。
通院回数は採卵日を入れて4回でした。
薬を使うので、自然周期よりもコントロール可能なんだなと思いました。
クリニックも日曜祝日のお休みがあるので、そこでは採卵できず。だから、平日に採卵できるようにある程度薬で日程を調節できるんだなと。
自然周期で採卵した人のブログを読むと、排卵するタイミングで何度も通って、「思ったより育っていなかったから」と診察日が増え、直前で「この日に採卵!」と決まっているようでした。
刺激法は、採卵日は最初からだいたいこのあたりと、2~3日の期間を宣言され、一週間ほど前に日時が確定しました。
排卵誘発の注射を毎日打つのですが、それが「自己注射」可能なので、通院せずに済みます。
薬をたくさん使っての採卵なので、身体には負担がかかるけれど、スケジュール面では見通しが立てられる部分があり、私には合っていました。
結果的に8個採卵できて5個の受精卵が胚盤胞になりましたので、結果にも満足しています。
ただ、お腹が張ってパンパンになりますので、運動系のお仕事をしている人だと、難しい場合もあるように思いました。私は全部で10個前後しか卵子がいなかったので、重篤化しませんでしたが、採卵後は卵巣過刺激症候群というものになり、数日はお腹が益々張ってしまいます。
私は普通に仕事をしていました!
どんな方法で採卵するかは、クリニックによって本当に違うなと感じます。
自分の身体に合っているかどうかが大事ですが、やってみないと分からないことなので、初回は仕事との両立を視野に選ぶといいのではないかと思いました。
(採卵の麻酔方法)
採卵日当日くらい、と思うかもしれませんが、一日休みにするのと、数時間で終わるのとでは働く女性にとっては大事な問題だと思います。
当日、丸一日かかるか否かは混み具合にもよるかもしれませんが、麻酔方法にもよると思います。
私のクリニックは子宮に麻酔をするだけの局部麻酔だったため、採卵が終わったら即手術台を降りて、カウンセリング~お会計で、90分で全てが終了しました。
麻酔が少ないおかげで、激痛という言葉では言い表せない程の超激痛!地獄の恐怖を味わいましたが(笑)
事前の説明では「みなさん、昼から仕事に行ってますよ~」って感じでした。
もっと麻酔が強いと、数十分~数時間、クリニックで休んでから帰宅になるようです。全身麻酔のクリニックもあり、その場合は一日がかりではないでしょうか。
事前に患者側が選べるのか分かりませんが、参考にしてみてください。
(移植の方針)
今は採卵し、受精卵を培養して、全て凍結してから一個ずつ移植というのが主流だと思いますが、新鮮胚移植しか行っていないクリニックもあるようです。
新鮮胚移植だと、受精卵が複数個できた場合保存できないので勿体ないですし、スケジュールも胚の培養次第で前後しそうです…
凍結胚移植なら、採卵周期の後、自分の都合の良い周期で戻すことができます。
仕事のスケジュールを見て、ある程度調節が効きそうな期間を選ぶこともできます。
私も凍結保存している受精卵があります。
ホルモン補充治療後も、どうしても移植スケジュールが取れない時は、多少お金は無駄になるけれど、延期すればいいんだと気楽に仕事をしています。
もし2回以上移植することを視野に入れているなら、絶対に凍結保存できるクリニックが良いと思います!
(移植方法)
自然周期、低刺激周期、ホルモン補充周期、と色々な移植方法があるようで、どれを採用しているのかはクリニックによって違います。
選べるところもあれば、先生が「これが一番!」と決めているクリニックもあります。
私のところは「ホルモン補充周期」による移植です。
自然周期でも良いけれど、ホルモン補充周期にはデメリットがないから!と言っていました。これで何度も移植に失敗した場合は、やり方を変えるという可能性はありますが、ひとまず私の先生の方針は「ホルモン補充周期」のようです。
ホルモン補充周期の場合は、ホルモンを補充する開始日次第で、移植日が決まるそうです。というか、調節できるらしいです。
移植周期で、どうしてもこの日は休めない!!という日があったのですが、相談したところ、補充開始する日を遅らせればいいから、全然問題ないです!と対応してくれました。
ルティナス膣錠というホルモン剤を使用していますが、その開始日次第で移植日はいくらでも引っ張れるそうです。
仕事をしている身としては、大変ありがたかったです。
今は、生理開始のタイミングと、途中で一回、移植日の計3日の来院で済んでいます。
自然周期だと排卵のタイミングを計るために予期せぬ来院が必要になるかもしれないし、仕事との兼ね合いでソワソワしていたかもしれないです。
これらは、あくまで「仕事を重視しつつも体外受精をするには」という立場から考えた場合です。
この方法が、一番妊娠しやすい方法かどうかは全く分かりません。
もっと違う方法の方が身体にも優しく、結果的に早く妊娠するのかもしれません。でも、それは人によって合う・合わないがあるし、因果関係を解明しにくいものです。
私個人は、敢えて最初から仕事を捨てて挑まなくても…と思うので、参考にしてみてください。
だって、子どもが生まれたら、かっこよく働く自分の姿も見せたいじゃないですか!
仕事も子どもも両方なんて贅沢、だとは思いません。
お母さんだって、一生「お母さん」ではなく、一人の人間です。
それに、治療のためにはお金が必要だし、出産・子育てにもお金はかかりますから!