小野寺タヒチ ブログ

離婚・婚活を経て再婚。5回目の体外受精で妊娠するも、逆子のため帝王切開。現在は一人息子の子育て中!

不妊治療の助成金が的外れ!本当の支援とは何か?①

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不妊治療は、体外受精なら国から助成金がもらえます。

体外受精をした多くの人は、100万円以上かかっています。厚生労働省が定める助成金は、資金面で諦めていた人たちの救いの手になるのでしょうか。

 

助成金は、初回30万円。2回目以降は15万円ずつ、最大6回まで助成してくれます。

ただし、対象が以下の通り限られています。

 

①結婚していること

②治療開始時点で、妻が43歳未満であること

③夫婦合算の所得が730万円以下であること

④妻の年齢が40歳以上の場合は、助成は3回まで

www.mhlw.go.jp

 

一回の治療、というのは、おおまかに言うと、採卵~胚移植~妊娠判定で一回です。

採卵した結果、授精卵が複数個できた場合は凍結しておけますので、その凍結胚を移植することも、一回とカウントできます。ただし、採卵しない場合は、7.5万円しか助成してくれません。

 

助成金のここがダメ!】

この助成金の額は、高いのか?低いのか?

採卵周期で、初回の30万円というのは、実際にかかった費用の4割程度です。

つまり、数十万円は確実に持ち出しです。

しかも、これは「一回目」の場合です。複数回チャレンジすれば、赤字分は増していきます。採卵すると、数十万円のお金がかかります。

 

不妊治療に関わる検査や治療、薬は自費診療です。

一回のお会計で数万円かかります。採卵や移植など、手術の日は一度で10万円以上払います。

バカ高い上に、助成金は「払った額に対して」お返しします、という制度です。申請してから受給できるまで2か月程度かかります。

つまり、その時手元にお金がなくて治療を受けられない人に対しては助けになっていません。

 

自費診療なので、治療費はクリニックの言い値です。

相場はだいたい同じですが、それでも場所によって数十万円の開きが存在します。

 

個人が払った分に対して助成するのではなく、クリニックに対して助成し、みんながもっと安い金額で治療を受けられるようにすべきです!!

 

これだけ少子化が問題になっているのだから、一部は保険適用にし、国全体で不妊の問題に取り組むべきなんです!!

全部自費なんて、まるで個人のエゴで不妊治療していると言われているみたいです。

 

私の通っていたクリニックは、妊娠判定に保険適用外で4500円かかりました。

薬局で売っている妊娠検査薬と同じで、尿をかけて判定するだけなのに、です。

 

 

【本当の助成はここに必要!】

日本の生殖医療は非常に遅れていてるとご存じでしょうか?

日本は世界随一の不妊大国です。

 

体外受精は年間24万件を超えており、これは世界第一位の多さです。

そして、一回の採卵当たりの妊娠率は6.2%と世界最低。なんと世界平均は20.1%です。

世界最低2位のドミニカ共和国にも遠く及ばない低さです…

 

私たちは、こんな最低な医療に、自費で支払いをしているんです!!

 

これに対して助成金を出しますよ~♪ なんて、ふざけた話だと思いませんか!?

個人にお金を戻すのではなく、医療そのものにお金をかけて、医療の質を上げるべきです!

 

日本の体外受精は、流産率も含めて、7~8人に一人しか赤ちゃんを抱いて帰れないという計算だそうです。

そんな成功率の低い治療に100万円も払うのか、二回目・三回目とまた払うのか…と思うと、苦しい選択です。

でも約半分の人が赤ちゃんに出会えるという治療なら、思い切ってやってみよう!と決断する人は多いはず。

 

今後、医療が発展して、一人でも多くの人たちが赤ちゃんと出会えることを望んでやみません。

国には、目先の点数稼ぎで助成金を出すだけでなく、地に足をつけてじっくりと根本を良くすることを考えて欲しいと思います。